【神様、降臨。〜大検受験紀行〜】?神の意を弾に
2002年8月3日<前回(昨日)の概要>
友人R宅にお世話になりつつ、テオフィリンという薬の過剰摂取で体調を崩して吐いたりと色々あったものの、2日間に及ぶ大検本試験を何とか乗り越えた私であった。
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ウェブ同窓会「この指とまれ!」(http://www.yubitoma.or.jp/)というサイトがある。
略して、「ゆびとま」。実は先日このゆびとまで、偶然中学時代の同窓生と再会したのだ。
彼(仮にMとしておこう)は現在札幌に住んでいるという。そして私が泊めて貰っているR宅も札幌。試験が終わったら遊ぼうという話を、事前にネット上で取り交わしていた。
当初は飲みに行く予定だった。が、何せまたいつゲロの神が降臨してもおかしくないような体調の私である。そして、昨晩もうっかりカラオケで少し飲んでしまったのだ。
このまままた飲むと危なそうなので、昨晩からMに電話を入れておき、予定を変更してM宅に押し掛けると宣告しておいた。Mは戸惑っていたが、何とか私が着くまでに部屋を片付けたりしてくれていたようだ。
半年ほど札幌で一人暮らしをしていた事もあって、移動も比較的スムーズな私だ。予定していた時間よりも早目に着いた。
3.5年振りに再会した我々の話のネタは尽きる事を知らなかった。まだ語り足りない感はあったが、Rと再び落ち合って少し話をしてから帰路に着く予定だったので、夕方過ぎにはM宅を後にした。
ところがこの後、Rに対して我ながら大変申し訳無い事をしてしまった。
メールの内容から、Rがまだ遠くに居ると判断した私は、少し時間に余裕があると見越して、大好きな店で買い物をしていた。ついつい夢中になり、Rからの「着いた」というメールにも気付かずにいた。ようやく2回目のメールに気付き、慌ててRに電話をする。謝って、すぐそちらへ向かうと告げる。
店を出るが、待ち合わせ場所のドトールコーヒーが何とも紛らわしい場所に2店あり、初めに着いた方の店内を見回してもRの姿は無い。
もう1店へと向かうが、てっきり地上かと思っていたのが地下だったり、私自身何度もその店の前を通った事があるのに、Rの言う位置とは微妙に食い違っているような気がしたりして、なかなか辿り着けない。
そんなこんなで、Rの終バスの時間の都合もあり、貸していた鏡と櫛は着払いで良いので後で送ってくれとだけ言って、Rは帰ってしまった。
…怒らせてしまった。迷惑を掛けてしまった。
しかも私のエゴの所為で。
「しんじゃえよ。しんじゃえよ」
「お前みたいな奴は誰からも嫌われて終わりだよ」
軽い自殺念慮が出て来た。
Rに悪い事をしてしまったという罪悪感は勿論のこと、自宅を離れて心身共に沢山活動した疲労が早くも表れ始めたのかも知れない。
心も身体も沢山使って、沢山楽しんだ後には、「鬱」という別名を伴った疲労がそこに待ち受けている場合があるのだ。
帰りのバスの中で抗鬱剤と抗不安剤、そして1日分の処方量の睡眠薬を飲んだ。
眠るつもりは無かったし、眠れるとも思わなかった。ただ、落ち着きたいと思ったのだ。そして、Rに迷惑を掛けてしまったのにこうして罪悪感の呪縛から逃れようとしている自分がたまらなく嫌だった。
着くまで、ずっと中村一義をウォークマンで聞いていた。
中村一義に救いを求める自分もどうしようもなく嫌だった。が、この時私は、
自己嫌悪から来る自殺念慮など→それらから解き放たれて楽になりたいという気持ち→そんな気持ちを持つ事自体がエゴの塊であるという思念→始めに戻る
という無限ループの間を彷徨っていた。
その結果、楽になりたいという誘惑に気持ちがやや傾いてしまったのだ。
発売したばかりでまだ聞き込んでいない、中村一義のニューマキシシングル『新世界』。
「きらきらひかるものが溢れ出す場所、「心」。」
このくだりを聞いて、少し前向きな気分になれた。
「知らないだろう、あの人は。神の意を弾に込めるあまり。」
ここは中村一義自身が雑誌のインタビューで、テロ事件を隠喩したものであると語っていた。
でも、なぜこの歌で?
本当に真意はそれだけ?
もしかして、
私も神の意を弾に込めようとしている一人ですか?
自己の内面に於いて作り上げた偶像の神の意を弾に込めて、それを私自身に向けて突き付けられた銃口から発射しようとしている一人ですか?
帰りはJRでなくバスにして良かったと思った。
心の中の堆積物にある程度整理をつけるには、JRより時間の掛かる長距離バスの方が適している。
バスから降りて迎えを待つ間、話し掛けて来たナンパのオッサンをからかったり、駅前の路上ミュージシャンの歌を聞いたり、その人達と一緒に中村一義の「ジュビリー」を歌ったりした。
「ジュビーリー♪ジュビーリー♪オーォージュビーリー♪」
ぇ?あ、もうお迎えですか?
はーい。帰ります帰ります。
自分が嫌いなままの私で。
でも、神の意は弾に込めぬように、ね。
友人R宅にお世話になりつつ、テオフィリンという薬の過剰摂取で体調を崩して吐いたりと色々あったものの、2日間に及ぶ大検本試験を何とか乗り越えた私であった。
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ウェブ同窓会「この指とまれ!」(http://www.yubitoma.or.jp/)というサイトがある。
略して、「ゆびとま」。実は先日このゆびとまで、偶然中学時代の同窓生と再会したのだ。
彼(仮にMとしておこう)は現在札幌に住んでいるという。そして私が泊めて貰っているR宅も札幌。試験が終わったら遊ぼうという話を、事前にネット上で取り交わしていた。
当初は飲みに行く予定だった。が、何せまたいつゲロの神が降臨してもおかしくないような体調の私である。そして、昨晩もうっかりカラオケで少し飲んでしまったのだ。
このまままた飲むと危なそうなので、昨晩からMに電話を入れておき、予定を変更してM宅に押し掛けると宣告しておいた。Mは戸惑っていたが、何とか私が着くまでに部屋を片付けたりしてくれていたようだ。
半年ほど札幌で一人暮らしをしていた事もあって、移動も比較的スムーズな私だ。予定していた時間よりも早目に着いた。
3.5年振りに再会した我々の話のネタは尽きる事を知らなかった。まだ語り足りない感はあったが、Rと再び落ち合って少し話をしてから帰路に着く予定だったので、夕方過ぎにはM宅を後にした。
ところがこの後、Rに対して我ながら大変申し訳無い事をしてしまった。
メールの内容から、Rがまだ遠くに居ると判断した私は、少し時間に余裕があると見越して、大好きな店で買い物をしていた。ついつい夢中になり、Rからの「着いた」というメールにも気付かずにいた。ようやく2回目のメールに気付き、慌ててRに電話をする。謝って、すぐそちらへ向かうと告げる。
店を出るが、待ち合わせ場所のドトールコーヒーが何とも紛らわしい場所に2店あり、初めに着いた方の店内を見回してもRの姿は無い。
もう1店へと向かうが、てっきり地上かと思っていたのが地下だったり、私自身何度もその店の前を通った事があるのに、Rの言う位置とは微妙に食い違っているような気がしたりして、なかなか辿り着けない。
そんなこんなで、Rの終バスの時間の都合もあり、貸していた鏡と櫛は着払いで良いので後で送ってくれとだけ言って、Rは帰ってしまった。
…怒らせてしまった。迷惑を掛けてしまった。
しかも私のエゴの所為で。
「しんじゃえよ。しんじゃえよ」
「お前みたいな奴は誰からも嫌われて終わりだよ」
軽い自殺念慮が出て来た。
Rに悪い事をしてしまったという罪悪感は勿論のこと、自宅を離れて心身共に沢山活動した疲労が早くも表れ始めたのかも知れない。
心も身体も沢山使って、沢山楽しんだ後には、「鬱」という別名を伴った疲労がそこに待ち受けている場合があるのだ。
帰りのバスの中で抗鬱剤と抗不安剤、そして1日分の処方量の睡眠薬を飲んだ。
眠るつもりは無かったし、眠れるとも思わなかった。ただ、落ち着きたいと思ったのだ。そして、Rに迷惑を掛けてしまったのにこうして罪悪感の呪縛から逃れようとしている自分がたまらなく嫌だった。
着くまで、ずっと中村一義をウォークマンで聞いていた。
中村一義に救いを求める自分もどうしようもなく嫌だった。が、この時私は、
自己嫌悪から来る自殺念慮など→それらから解き放たれて楽になりたいという気持ち→そんな気持ちを持つ事自体がエゴの塊であるという思念→始めに戻る
という無限ループの間を彷徨っていた。
その結果、楽になりたいという誘惑に気持ちがやや傾いてしまったのだ。
発売したばかりでまだ聞き込んでいない、中村一義のニューマキシシングル『新世界』。
「きらきらひかるものが溢れ出す場所、「心」。」
このくだりを聞いて、少し前向きな気分になれた。
「知らないだろう、あの人は。神の意を弾に込めるあまり。」
ここは中村一義自身が雑誌のインタビューで、テロ事件を隠喩したものであると語っていた。
でも、なぜこの歌で?
本当に真意はそれだけ?
もしかして、
私も神の意を弾に込めようとしている一人ですか?
自己の内面に於いて作り上げた偶像の神の意を弾に込めて、それを私自身に向けて突き付けられた銃口から発射しようとしている一人ですか?
帰りはJRでなくバスにして良かったと思った。
心の中の堆積物にある程度整理をつけるには、JRより時間の掛かる長距離バスの方が適している。
バスから降りて迎えを待つ間、話し掛けて来たナンパのオッサンをからかったり、駅前の路上ミュージシャンの歌を聞いたり、その人達と一緒に中村一義の「ジュビリー」を歌ったりした。
「ジュビーリー♪ジュビーリー♪オーォージュビーリー♪」
ぇ?あ、もうお迎えですか?
はーい。帰ります帰ります。
自分が嫌いなままの私で。
でも、神の意は弾に込めぬように、ね。
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